家具職人の景色 #8

今日の景色は、ikususuになくてはならない「コーナーロッキングマシン」の話です。

ikususu製品の箱もの、デスク、スタッキングスツールまで幅広く使われるロックジョイントという仕口。

「コーナーロッキング」「石畳組み」「あられ組み」など呼び方はいろいろありますが、板材を強固に接合することができる優れた工法なのです。接着剤を塗って組み立てをするのですが、接着面積も広くなり、接着効果も最大限に引き出すことができます。

この仕口を用いるからこそ、以前ご紹介したミニマルでミニマムなデスクのようなデザインが可能となります。デザインと実用性を兼ね備えるために必要な手段なのです。

また、その仕口には板面と木口(年輪が見える面)が交互に規則正しく並びます。木口と板面ではオイルの吸い込み具合が違い、木口の方がより濡れ色が濃くなります。その結果、オイル仕上げをしたその仕口はストライプ柄のような仕上がりになり、ikususu製品はそれもまたデザインのひとつとした特徴を持っています。



 
そこで、話をコーナーロッキングマシンに戻します。上の写真のように複数のカッターと呼ばれる刃物が並びます。刃先が少しずつズレているのは加工による抵抗を分散させるためです。



 
複数のカッターが一斉に回転し、テーブルにセットした材料がそのカッターの上を通っていくことで、カッター部分は削り取られ、カッターの間になる部分は残り、凹凸ができるという仕組みです。



 
上の写真はスタッキングスツールIXCS-211の脚です。このスツールのように板と板を直角に組むような場合以外にも使うことができ、今後もロックジョイントを応用したikususu新製品が生まれてくるかもしれません。どうぞご期待ください。