家具職人の景色。今回は組み立てです。
組み立てと言っても、小さなイスからひとりで持つこともできないキャビネットまでありますので、やり方も様々です。
組み立てはいくつかの工程に分けて行うのですが、効率よく精度よく組み立てられる順序をイメージしてからいざ組み立てます。
その組み立てに欠かせない道具がこれ。クランプです。
これは水道管を利用したものて、ハンドルを回して両端から締め上げて部材を接着圧締します。水道管は丈夫で、ちょっとやそっとじゃたわんだりしないので、よく考えられた道具です。連結して使うことができるので、短いものから長いものまで対応できます。
クランプは金属製で、家具に直接当たると打痕や傷を付けます。ですので、家具とクランプの間には「当て木」と呼ばれるものをはさみ、細心の注意を払いながら行います。
下の写真が今回の全体像ですが、この工程では左右方向に組み立てをする工程なので、実際にはあと2本使って組み立てます。
組み立ては家具が家具らしくなる瞬間です。家具職人にとって気持ちいい瞬間のひとつでもあります。