斜め45°

 


本日はぽかぽか陽気の休日となりました。皆様いかがお過ごしでしょうか。
お出かけをしたり、逆に暑さを避けて本を読んだり。
いろいろな休日の過ごし方がありますが、
仕事のような趣味、または趣味のような仕事をするなど、斜め上の過ごし方をされる方もいらっしゃるのではないでしょうか。

本日はそんな斜めのお話。

 


斜めと聞いて思い浮かぶ角度はたくさんあるかと思いますが、
45°が浮かばない人は少ないと思います。

直角90°の半分である45°
見た目にもスッキリしており、直角の物と共存することで程よいアクセントとなります。

そんな45°を取り入れた家具がikususuにあります。

それがIXTB-1600HAKOです。

 



少し名称が長いので通称“HAKO”と略されます。

無駄なものを削ぎ落とし、シンプルを追求したデザインのテレビボード。

 


45°で板材を接合することで木の特徴の一つでもある“木口”と呼ばれる木繊維の断面を隠し、良い意味で“木らしくない”見え方にもなっています。

45°の加工は90°の加工とは少し勝手が異なり、少しのズレが大きく目立ってしまうこともある為、細心の注意を払い加工をしています。

そんな加工の風景を少しだけ見て頂こうと思います。

 

 

まずはこちら。

 



 

HAKOの側面の板となる材料です。

この状態なるまでにも多くの工程があります。

が、今回は45°にフォーカスするために割愛します。

 



使用するのはこんな機械。

軸傾斜丸ノコ盤と呼ばれます。


加工するのは寺脇先輩。

 

後輩の私は撮影係です。

機械加工と聞くと「機械に材料を通すだけでしょ?」と思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、

木工機械はそうではありません。

機械は正しく調整や送材をしなければ正しく加工ができないのです。

木工の汎用機と呼ばれるものは基本的に人間の手で材料を送るため、当然危険も伴います。

訓練を重ねた者だけが精度の高い加工をすることができます。

 



 

機械を通したあとはこんな感じになります。

スパッと45°です。

カットの作業のあとは組み立て、金具の取り付け、塗装...

といった具合に作業が進んで行きます。

 



できたてホヤホヤのHAKOがこちら。

ikususuの焼印も入ります。

 



45°の接合がピタッときまっています。

 

 



こんな作業を経てHAKOのテレビボードはお客様のお宅へ出荷されていきます。

 

いかがでしたでしょうか。

工場で働いていると日常の風景ですが、多くの方は見る機会も知る機会もほとんどないかなと思います。

 

お店にお越しの際にはぜひ細部にも目を配り、作り手のこだわりを感じて頂けたらと思います。

それでは本日はこのあたりで。

土屋