無垢キャビネットシリーズ・MUKUCABより、別注でこんなカップボードを製作しました。
オーブンレンジや、炊飯器置き場も付いた、大型のキッチンボード。
マンションに置くので、スペースに限りがあり、しかしある程度の収納は確保したいもの。そんなときに特注でつくれば、サイズはお部屋にぴったり、収納も自分仕様のものができます。
今回、機能的にこだわった部分は・・・

中段のオープンシェルフ部分には電子レンジやトースターを置きます。なので作業スペースがシンクとコンロの間にしかなく・・・このようなプルアウト式のシェルフを設けました。こうすれば、お皿を置いたりと仮の作業台ができます。普段は閉まっておけるので、スペースが狭い場合に有効です。頑丈なスライドレールを使っているので、何個かのお皿を置いて大丈夫。ロックも掛かるので安全です。

”無垢キャビネット”ですから、シェルフの内側も無垢板なのが嬉しい。無垢材は、板に裏表がありません。今回はレンジを置いたら隠れてしまうので、ちょっともったいないような気もしますが・・・出てくるプルアウトシェルフも無垢材なので、そちらで楽しむことにしましょう。

それから、目新しいものではないですが、炊飯器用のスライド棚。炊飯器も、ここにしか置くところがなく・・・ちょうど良い位置に収まりました。

左側は引き出し収納です。一番上の引き出しは浅くして、カトラリーなどの収納に。一番下は深くして、ある程度大きいものも収納できます。引き出しは、入れるものによっては浅い方が良い場合もあるので、その当たりを自由に設定できるのも、特注の良さです。スライドレールで開け閉めはスムーズ。

右側の炊飯器置き場の下は、扉の収納。普段使わないようなお鍋などを入れるのに良さそうです。扉の方が使いやすい場合もあります。


引き出しとトレイの前板はもちろん無垢板。”本物”の無垢材の質感が最高です。扉はMDFとしたので、フラットに揃いました。
引き出しの取っ手は、ウッドハンドル。キッチンではハンドル取っ手がよく合います。


上部の食器棚部分。吊り戸くらいの位置になります。今回は、できるだけ収納を確保するため、天井一杯までの高さでつくりました。天井一杯、といっても、設置のため天井高より25mm逃げてつくってあります。設置場所の部分は天井が低く、2145mmだったので、高くなりすぎず、一番上も普段から使える高さとなりました。
扉のガラスはクロスガラスを使いました。大変人気の仕様です。なつかしいチェッカーガラスですが、日本では今は製造していないので、フランスから輸入しています。

取っ手はφ15mmのつまみ、ブラウン着色です。

高さ2120mmの大きな食器棚。そのままでは、とてもじゃないけど搬入できません。
なので、上下2分割式にして、現場で上に重ねる仕様になっています。ダボで組み合わせるので、ずれたりといった心配はもちろんありません。前から見れば一体に見え、きれいに仕上がります。
こうすれば、それぞれ高さ1mくらいに収まるので、ほとんどのエレベーターに載ります。マンション以外に戸建ての場合でも、入り口や廊下で制限がどうしても出てくるので、こんな風に工夫しながら搬入経路も考える必要があります。
人間より大きい家具。大型家具はつくるのも大変ですが、入れるのも大変。無垢材は予定通りにいかないことも多く、気を使います。しかしそれだけ達成感も大きいものです。

先日、搬入も終わりました。無事に収まり一安心。置いたら、マンションというフラットな空間に、一気に個性が出てきて、あたたかでコンフォータブルなインテリアに大変身。限られた空間だからこそ、無垢材を選択するというのは、大事な事だと改めて認識しました。

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